強盗被害店の店長、売られようとする盗品発見　容疑の男は逮捕

　東京・表参道のアクセサリー店で4月に発生した強盗事件の被害品を売却しようとしたとして、警視庁は4日、自称埼玉県熊谷市の会社員の男（23）を盗品等処分あっせんの疑いで逮捕し、発表した。男は容疑を認め、「SNSのダイレクトメッセージで転売を依頼されて応じた」などと供述しているという。

　捜査1課によると、男は3日午後7時ごろ、何者かに貴金属1点（17万円相当）を売るよう依頼され、盗品だと知りながら、東京都渋谷区神宮前4丁目の貴金属店で売却しようとした疑いがある。

　男はこの前、別の貴金属店で売却しようとしていたが、査定に時間がかかったためあきらめ、近くにある別の店に移動。1軒目の店長が不審に思い、知り合いだった強盗事件の被害店舗の店長に連絡していた。

　連絡を受けた店長が、2軒目の店で盗品を査定してもらっている男を発見して110番通報。駆けつけた警察官が男の身柄を確保した。男は渋谷区のビル内のトイレで盗品を渡された、と説明しているという。

　強盗事件は4月29日夜、渋谷区神宮前4丁目のアクセサリー店で営業中に発生。現金19万円やネックレスなどを奪ったとして実行役の男1人がすでに逮捕されている。警視庁は現場から逃走した残る2人の行方を追っている。（岩田恵実）